Woodlands People

大地の恵み、自然と一緒に循環する里山での暮らし方をお伝えします。

Woodlands通信Vol.9 田舎暮らしの重い部分。そんなことをつらつらと。

こんにちは。へたです。

 

今日は問題提起をいただいたのでせっかくなので田舎暮らしの重い部分をお話しします。

以前、移住先の区長さんとお話しさせていただいた時に、区長さんがこうおっしゃってました。

里山暮らしの理想だけを追い求めて移住をしてくる人が居るけれど、そういう人は1年もせずに都会に戻っていくよ。テレビなんかで良い部分だけ伝えるもんだから困るよな。」

とお話しされていました。

 

では重い部分ってどんな事があるのでしょう?

 

●人付き合いが重い

未だにしきたりが厳しかったりする部落もあるようです。

例えばお葬式などには部落全員が仕事を休んでまで参加して、亡くなった方のご家族や親戚の方たちの食事の面倒を数日間見るなんてこともあるみたいですね。

今はさすがにそういうことは無いようですが、道路沿いの草むしりなどは年に何度か集まって行います。こういう行事はどこの田舎でもありますね。

あとはお祭りの参加や区の集まり?なんかもあるようですが、この辺りはきっぱりと線引きすれば良いと思います。

最低限お手伝いはするけど、夜中まで延々と飲んでいたくなければ、サッと引き上げれば良いのではないでしょうか?

(移住先ではお祭りは無かったような。)

 

要は過度な干渉をされるかどうかは自分次第だと思っています。

 

人付き合いもバランスですよね。

人付き合いを拒絶したければ田舎暮らしではなく、人の居ない山に篭るしかないですよね(笑

 

●環境を破壊しているのは都会だけでなく田舎の人も

移住先のお隣の部落の古民家を拝見した時に思ったのですが、生活排水がそのまま流れているんです。(さすがにおトイレの排水は汲み取り式です)

これは田舎に行けば当たり前の光景です。

昔から生活されている方たちは、生活排水をそのまま流すことはとても自然なことだったからです。

問題はどこにあるかと言いますと、時代が変わり洗剤、薬品、シャンプーなどなどを使うようになった事が自然破壊につながるという事ですね。

移住先では下水道が通っていますので生活排水をそのまま流さなくて良いな。という事が決めてでもありました。

ですが古いお宅では下水管を通してもいないところも残っていると思います。

キャンプ場では洗剤禁止のところが多いですね。生活排水を整備しては維持費が掛かって施設を維持できないからです。維持費が掛からない方向に行きましょうね。

 

例えばお肉を食べない暮らしであれば、身体からは匂いが出にくくなりますし、

体温では流れない油分も肌に浮いてきませんから、お風呂で石鹸を使わなくても良くなります。縄文時代では河原で身体を流すだけだったそうですしね。

そうなればお洗濯も水だけで済むわけですから、生活排水はとても綺麗なものになっていきます。

 

自分は水を汚しているのに、田舎の人に汚すなとは言えませんしね。

 

田舎の方たちに自然にインパクトのある生活排水を流さないという意識がなかったのは確かですが、それも徐々に変わってきています。

都会の人たちは下水処理がされているだけで、汚れた生活排水を出しているのには何も違いがありませんから、そのまま流すと河口ではこうなるよ?とお伝えするしかないですよね。

地元の人たちに環境に対する意識を変えてもらうことを粘り強くやる。それも循環の暮らしの一つのテーマです。だって意識がないんですから伝えて行くしかありません。

押し付けは出来ませんけど。

 

僕はシャンプー使わないよ?だって髪の毛ないし!(爆

みたいな普段の会話の中で、界面活性剤の怖さを伝えるとかね。

 

少しずつでも変わって行けば、自然の浄化パワーは必ず大地と川を元に戻してくれます。

 

●動物や植物(自然)に対して敬意を持っていない

私は獣って言葉嫌いなんですね。

獣害なんて言葉を使ってしまうのは、敬意がない証拠だと思うんです。

動物たちもお腹が空きます。そうすれば食料を求めて行動します。

目の前に畑があって、食べ物が成っていれば食べますよ。

私だってそこが人間の作った畑で食べられたら困るって知らなかったら食べますもん。

動物たちにとっては、自然に成ったものか人間が植えて成ったものかの区別はしていません。そもそも人間が植えて育てたという意識が違うような気がします。

栄養を育んでくれたのは大地であって、芽を出して伸びているのはその植物自身です。

 

私たちはテラからのおすそ分けをいただいているだけですから。

 

そこをコントロールしようと化学肥料を使ったり、農薬をばんばん撒いたりするからおかしな方向に進むんじゃないでしょうか?

 

共生するのであれば、動物たちと辛抱強くお話しをして全部食べないでねと伝えるか、食べられても自分たちの分が取れればいっか。と思うかですよね。

山奥に入れば入るほど動物さんたちの色が濃くなりますから、そこは覚悟して人々に理解してもらって行く部分だと思います。

 

里山に人が住んでいる限り、闇の部分はあります。でもそれは都会に比べて闇の部分が少ないから目立つのであって、それすらも受け入れられないのならいっそ都会で暮らした方が良いと思います。闇が多いから気になりませんしね。

 

理想郷はありません。自分たちで作るしかないんです。と私は思います。